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2010年 03月 19日

糖と油

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★ウカヤリ通信★

サトウキビから作るお酒としては、皆さまご存じのラム酒が有名ですが、実はラム酒の製造方法としては、『インダストリアル製法』と『アグリコール製法』と2つあって、前者は砂糖の製造工場で原料を精製する過程で発生する、糖蜜という副産物を利用する方法で、後者は写真のようにサトウキビを搾ったジュースから作る昔ながらのやり方。市場に流通しているラム酒のほとんどは、インダストリアル製法によるもので、サトウキビジュースから作るアグリコール製法は、かなりの希少であるとのこと。インダストリアル製法がメジャーな理由の一つには、既に"インダストリアル"という呼称からして容易に想像がつきますが、大量生産向きなので製造コストがかなり安くあがるということと、もう一つには、サトウキビは傷みやすいので、収穫後や圧搾工程前後の、素材の品質管理が難しいということのようです。実は、このあたりの話は、オイルの製造にもしっかりと相対していて、当地ウカヤリ大学のモデル工場で日々オイル製造作業に携わる者として、経験則的に十分に納得のできる部分があります。オイルの製造方法について少し説明をしますと、市場で流通しているものの大半は、『精製油』と呼ばれるもので、原料に対しヘキサンと呼ばれる有機溶剤を加えると、原料中に油分が溶け出すので、これを(油の溶けた溶剤)を、蒸留装置で揮発性の溶剤と油分に分離し、油を抽出します。ここで抽出された油には、ガム質・遊離脂肪酸・色素・有臭物質・微細なきょう雑物などの不純物が含まれているので、これらを『精製』と呼ばれる工程に通し、素材を高温や高熱に晒して、取り除いて行くと、最終的に『精製油』が出来上がります。一方、『圧搾法』(又はコールドプレス)と呼ばれる製法は、正にこちらのモデル工場で採用しているやり方なのですが、これが極めてプリミティブな方法でありまして、搾油装置に原料を投入し、緩やかに圧力をかけ、物理的に『搾油』する方法です。精製法ですと、原料に残る油分は1%未満になる(ほとんど残留しない)一方で、圧搾法(コールドプレス)では、原料残油が、勿論素材によって様々でありますが、10~20%もあると言われています。もう一つの相対ポイントとしては、サトウキビの『糖』に対する、グリーンナッツの『油』になりますが、いずれも空気や温度や酸素に触れることで、急速に酸化反応が進行するのが大きな共通項です。サトウキビの圧搾ジュースは、当地のような熱帯気候下で常温放置すると、24時間程度でアルコール度数が4度位になるようですが、これを蒸留し、樽などで寝かせると熟成ラム酒が出来上がります。これは発酵がもたらす商品価値と言うことができます。一方、オイルはと言うと、同様に放置した場合、時間の経過と共に酸化が著しく進行し、品質がどんどん劣化して行きます。油の場合は特に、搾油前の『原料』や搾油後の『油』の保存状態への肌理の細かい配慮がないと、良い品質の商品の製造は難しいと言わざるをえません。

さて、サトウキビに話を戻しますと、下の画像は、このあたりでは、美味しいと評判のサトウキビジューススタンドと、にこやかに圧搾機を回すのは店の看板娘。彼女の父親にあたる店主曰く、サトウキビジュースは鮮度と保管方法がポイントとのこと。特に高温は大敵。圧搾したら直ぐに冷やすのが肝要であるとか。炎天下に頂くキンキンに冷えたサトウキビジュースは、当地における国際協力事業には必携品です。

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by arcoirisproject | 2010-03-19 20:07


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